2026-02-27
東京科学大学の特任教授がミューオンによる放射能消滅(専門的には安定核種への核変換)を提唱し、東京科学大学はそれは大学は関与しないといったコメントを出している。
何がどうなっているのか物理的な側面を調べてみた。
ネットで見つけた特任教授側の主張とそれへの反論が添付1に整理されているが使われている基本用語を整理したい。
ミューオン(ミュー粒子、ミュオンとも呼ぶ):Wikipedia記載の要点は(1)のとおりである。
Wikipedia要点
(1)ミューオンは、電気素量に等しい負の電荷と1/2のスピンを持つ素粒子である。ミューオンの静止質量は105.6 MeV/C2(電子の約206.7倍の重さ)、平均寿命は2.2×10-6秒である。ミューオン (μ-) は電子、ミューニュートリノおよび反電子ニュートリノに崩壊する。その反粒子である反ミューオン (μ+) は電気素量に等しい正の電荷と-1/2のスピンを持つ。陽電子、反ミューニュートリノおよび電子ニュートリノに崩壊する。この崩壊過程は不安定核のベータ崩壊と同じく弱い相互作用にるものであり、崩壊で放出される電子/陽電子はパリティの非保存によりもとのミュー粒子が持っていたスピンの向きに対して空間的に非対称な分布を持って放出される。
スピンとパリティは分かりにくいので補足すると、
スピン:
素粒子の特性である角運動量と呼ばれる量子数。量子数とは、量子力学で素粒子が持つ物理量の特徴を示す量の一つで、量子力学ができた当初はニュートン力学でいう角運動量と類似のものとされていたが、近年では、角運動量とは異なる量子数であることが明らかになっており、ミューオンの場合には、量子数として+1/2又は-1/2のいずれかをとることが分かっている。このスピン量子数は核反応において一定の保存則に従うため、量子力学上、有用な概念となっている。
パリティの非保存;
物理現象は3次元空間でX,Y,Z方向と-X,-Y,-Z方向で起こる現象は同一であるはずだが、弱い相互作用と呼ばれる物理力の関わる現象では同一ではないことが観測されている。例えば電子崩壊と陽電子崩壊ではそのエネルギー分布が対称にならない。このような非対称な現象をパリティの非保存(パリティの対称性の破れ)と呼んでいる。
テルミット法:
テルミット法(テルミットほう、thermite process)とは、アルミニウムで金属酸化物を還元する冶金法の総称である。ギリシャ語の(therm - 熱)に由来する。別称としてテルミット反応、アルミノテルミー法 (aluminothermy process) がある。
金属酸化物と金属アルミニウムとの粉末混合物に着火すると、アルミニウムは金属酸化物を還元しながら高温を発生する。この還元性と高熱により目的の金属融塊は下部に沈降し、純粋な金属が得られる。また、この方法は炭素燃料を使用しないため、生成金属に炭素が含まれないという特徴もある。また、金属だけでなくアルミニウムの粉末と氷の微粒子を混合してもテルミット反応が起きる。
ミュ-オニウム:
ミューオニウム (muonium) とは、正の電荷を持つ反ミューオン (μ+) と電子 (e〓) の束縛状態を指し、ミュオニウムとも呼ばれる。これは水素原子における原子核(=陽子)を反ミューオンで置き換えたものに相当する。エキゾチック原子の1つで、元素記号Muである。1960年にVernon W.Hughesによって発見された。半減期は2μ秒で、塩化ミューオニウムMuClとミューオニウム化ナトリウム MuNaが合成されている 。スペクトルも通常の原子とは完全に異なる。ミューオニウムはポジトロニウム同様、電子と反粒子からなるが、反ミュー粒子の質量は電子より800倍大きいのでミューオニウムは水素原子に似ている。
これに対し、負の電荷を持つ(正粒子の)ミューオン (μ〓) が他の原子核に束縛された状態はミュオニック原子と呼んで区別する。なお、ミュオニウムの構成粒子の電荷を入れ替えたもの(負の電荷を持つミューオンμ〓と陽電子e+の束縛状態)はミュオニウムの反物質に相当し反ミュオニウムと呼ばれる。
まとめ:
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