2025-11-26
化学は高校以来あまり好きにはなれなかった。
亀の子記号の複雑な結合と物質名の関係をイチイチ記憶する気になれなかったし、その結合の仕方に法則性も感じられなかったからである。
また、酸性―アルカリ性を表すpHがなぜ0から14までなのかという疑念も試験嫌いな私の心の奥でトラウマのように渦巻いていた。(大げさすぎるか?)
その化学の曖昧さを最近受け入れることができるようになった。そのきっかけは放送大学のインターネット授業の「初歩からの化学」(講師安池 智一放送大学教授、鈴木 啓介東京工業大学栄誉教授)である。
その第3回授業に化学結合を統一的に説明するという内容の講義があり、その中で以下のような説明がある。
(1)元素ごとに電気陰性度という電子との親和力を示す指標があり、その電気陰性度の差の絶対値が二つの元素の結合の種類と関係するというものである。
各元素の電気陰性度の差の絶対値が
0〜0.4なら共有結合
0.4〜2.0なら極性共有結合
2.0〜4.0ならイオン結合
ということになっている。この数値の差も曖昧であるし、結合の区切りも曖昧なのだが、ポイントは結合の原因である。これが第2回授業の解説でもあるように量子論で説明されるものだからである。
即ち、量子論のように確率的な存在であるのが電子の実態であると理解(承服)できれば、その曖昧さ、電子のやり取りを通した結合の様態の曖昧さも受け入れられる(と思い)明確さを諦められる。
このような理解で化学の曖昧さを克服したのであった。
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