2022-12-23
先日、横浜での忘年会で参加者に聞いたところ、停電への対策をしている者は誰もいなかった。それだけ、冬の停電は何とかなると思っているのだろう。
2019年9月に北海道で大規模な停電事故があったが、復旧までに2日間を要した。冬は交通手段が限られる。昨今のような大雪などの影響まで考慮すれば、一週間程度は耐える必要あるだろう。問題は、冬の食料とエネルギーの確保だ。
食料があっても、料理するための熱源が必要だが、バーナーや石油ストーブなど電気に依存しないエネルギー源を持っている人は都会には少ない。食料供給自体も今回の新潟からのニュースを見る限り、物流停止により期待できない可能性が大きい。
即ち、冬場に大規模停電が発生すれば、日本の多くの地域でヒトの生存に最も重要な食料とエネルギー源の確保が困難になるということである。
では、食料と熱エネルギーが無い状態で、且つ、冬の寒冷地においていかに生命を維持することが可能か。
かつて、登山家加藤文太郎は冬のアルプスで、雪の中にテント無しで直接寝ても平気だったそうだ。
それは、歩きながらちょっとづつ食料を胃に補給していたためらしい。即ち、クマなど冬眠をする動物と同じように体内にエネルギー源を蓄積することで長期の寒さに耐えるという発想である。
現在の日本ではダイエットブームもあり、痩せていることが重要であり、皮下脂肪の蓄積など健康に反すると思われている。
しかし、一週間食料補給なしで生き延びるには、それなりのエネルギーを体内に蓄える必要がある。
かつての北極のイヌイットのまねではないが、肉と高脂肪を含むエネルギー効率の良い食事で体内脂肪を増やし、一週間は食事なしで耐えられる体にしておくことが望ましい。
脂肪1グラムは9キロカロリーだそうだ。
成人男性の1日のカロリー数は安静時で2000キロカロリーである。従って、一週間食事なしで耐えるには、
2000/9×7=1556グラム
が必要である。特に痩せたヒトは、寒いときは体温維持のためには更に必要だろうから、少なくとも2キロ程度、普段より太っている必要がある。そう簡単には増加できない重さである。
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