赤は進め、青は止まれーは横浜でも言えるのか
2022-11-11


青森に居る知人の話では、青森では「赤は進め、青は止まれ」というのは常識だそうである。
 道が凍るので、信号が赤になっても強いブレーキはかけずに惰性で交差点に進入したほうが良い、ブレーキによるスリップのほうが危険だからである。従って、交差する道の車は信号が青になっても暫く止まったまま、横からの侵入車が無いことを確認するーということである。青森では、スタッドレスがよく利くとは限らないほど完全凍結した道も多い。

 最近、道が凍っていない横浜の幹線道路で、2日続けて、この警句を実証する危険な出来事を経験した。
 1回目は、環状2号と横浜上麻生線の交差点である。夜7時であり、すでに暗くなっていた。私は環状2号の右折車線におり、右折信号がでたので、右折を開始したのであるが、その瞬間、交差する上麻生線側からバイクが飛び出してきて、目の前を通り過ぎて行った。その瞬間、ブレーキを2度踏みし、衝突、追突を防いだ。あと0.5秒、右側からのバイクに気づかなかったら悲劇的な事故になっていたであろう。バイクの速度は既に30キロにはなっていただろうから。
 バイクは赤で飛び出し、私は右折青信号で右折を始めたが、青信号では進むべきではなかったということになる。

 2回目は、翌日の新横浜通りでの出来事である。新横浜通りは片側2車線あり、中央線がわの車線を走っていたが、目の前の小さな交差点の信号は赤になった。その交差する道には横断歩道があり、脚の不自由な歩行者が渡り始めた。脚はかなり遅く、横断するには時間がかかる。その歩行者が横断歩道を1/3ほど渡った時点で、新横浜通り側の信号は青になってしまった。そのため、私はブレーキを踏みしめたまま、その歩行者が渡りきるまで待つことにした。対向車線の車も青信号にも拘わらず、停車を続けていた。
 その瞬間である。左側の車線を猛スピードで交差点に進入しようとする車が来た。私はクラクションを鳴らし、前方への注意を促そうとした。その車は、交差点内で右側車線側にハンドルを切ったため、横断歩道上の歩行者にギリギリ近づいて通り過ぎて行った。
 クラクションを鳴らしたことが良かったかどうかは分からない。ハザードランプを付けておいたほうが良かったかもしれない。いずれにせよ事故には至らなかったが、横浜においても、青信号であっても進まないほうがよいという例であった。

 要は想像力の問題である。AIのほうが、ヒトより想像力はあるのかもしれない。しかし、AIでは基本的に感知できるものを判断材料にしている。見えない歩行者をどこまでAIがアルゴリズムにとりいれられるのか。プログラマーの想像力に期待したいところだ。この2日目の例の場合、左車線の侵入車からは脚の悪い歩行者は私の車の陰におり、交差点手前ではカメラの死角に入っていたのだから、交差点内で急ブレーキをかけても間に合わなかった可能性もある。

 当面は、青森のこの警句を、横浜でも念頭に置いて運転するべきだろう。特に高齢化社会では今まではあり得ない道路状況も生じ得る。また、歩行者、運転者ともに認識力、想像力は劣化しているのだから。
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